デッサン力を鍛える!クロッキーを用いた体の効率的な練習方法 その2
前回、人体のクロッキーを練習できるサイトや練習方法について解説しました
人体のクロッキーをする際にはいくつかのポイントを意識することで、より効率的に上達できます。
今回はキャラクターの絵にも応用できるような人体クロッキーのポイントを解説していきます。
人体クロッキーのポイント3つ
顔の描き方
クロッキーをするときにはまず顔から描く人が多いと思います。ただ、顔って人体で一番複雑で難しい部分でもありますよね。
クロッキーで顔を描く際は、いろいろな方向を向いている顔を素早く捉える必要があります。
ポイントを5ステップでまとめてみたので、以下を参考に簡略化して顔を捉える練習をしてみましょう。
(わかりやすいようにCLIPSTUDIOの頭部の3Dモデルをお借りしています)
1. 目線を描く
左右の目を結ぶ線を描きます。立体を意識して弧を描くように描きましょう。

2. 奥側の目から顎までのラインを描く
まずは一番シルエットで目立つ、向いている側(奥側)の目 ~ 顎までのラインを描いていきます。
簡略化のために鼻は無視して描いてOKです。

3. 手前側の顎から耳までを描く
次はバランスをとるため手前側のラインも引いていきます。

4. 奥側の目から頭頂部までを結ぶ
次は奥側の目 ~ 頭頂部までのラインです。頭の形を意識して描きましょう

5. 後頭部と首を描き加えて完成
最後に残った後頭部の線を繋いで完成です。

首も描いておきましょう。

さまざまな角度の顔を描く練習を繰り返すことで自然に描けるようになるので、何度も繰り返し描いてみてください。
この描き方はクロッキーだけでなくキャラクターの絵にも応用することができます。慣れてきたら自分なりに改変して自分だけの描き方を見つけてみましょう。
体の描き方
顔の次は体を描くと思いますが、首から下を一度に把握するのはとても難しいです。
まずは四肢を除いた胴体の形を素早く理解して描く練習をしてみましょう。
全部で3ステップです。(POSEMANIACSさんの30秒ドローイングで出てきたポーズをお借りしています)
以下の4ポーズを参考に体の描き方を説明します。まずは顔から肩までを描いておきましょう。

1. 肩から肋骨までを描く
まずは肩から肋骨までの線を引きます。シルエットだけをシンプルに捉えましょう。
この部分は胴体の長さの半分くらいを占めていて、どんな姿勢でもおおきく曲がったりすることはないので思い切って線を引きましょう。


2. 肋骨から腰までを描く
次に肋骨から腰までのシルエットを線にします。


3. 腰から股までを描く
最後に股までの線を引きます。
慣れないうちはどこまでが胴体かを明確に意識するため線を閉じても良いと思います


さらに、体を動かすときの可動範囲や各部分の比率を意識すると、より立体感のある絵になります。
昔の記事ですが同じようにアタリを描く際、比率やポイントなどをまとめているので良ければ見てみてください
あとは手と足をここから生やしていきましょう。参考までに4ポーズの完成形を置いておきます。

地面の描き方
人物がどの角度でどのように立っているかを捉えたり、どのように映しているかを意識するためには簡易的な地面を描くのも効果的です。
詳しくは平面の描き方として別の記事にまとめてあるのでそちらをご覧ください
まとめ
ここまで2回に分けて人体クロッキーについて解説しました。
キャラの絵を上達させるために人体クロッキーの練習は遠回りなようで一番の近道だと思います。
ぜひ画力の向上や絵を描き続けるための練習方法として実践してみてください。
オドシ