基本から学ぶ!腕の描き方のコツとポイント
イラストにおいて、腕は人物のポーズや仕草を決定する重要なパーツです。
しかしそれゆえに腕の描き方を間違えてしまうといまいち微妙なポーズになってしまいます。
今回は初心者の人にもわかりやすいように腕の描き方について解説していきます。
目次
腕の長さの比率を知ろう
まずは腕の比率を知ることから始めましょう。腕単体で見ると下の図のようになります。

肩〜肘までと肘〜手首までが同じ長さです。可能であれば自分の身体でも測ってみてください。

また、これはあまり意識している人が少ないのですが手首から指先までの長さは肩から肘までの6〜8割ほどあります。
人体に慣れてない方は手を小さく描く傾向にありますが、思ったより長くて存在感がありますね。
腕や手に違和感を感じたら長さを測ってみてください。違和感は比率が原因かもしれません。
全身と腕の長さの比率を知ろう
イラストを描くときは腕単体でなく全身との比率が重要です。

肩〜あばらまでと肩〜肘までが同じくらいの長さです。そして腕をまっすぐ下に下ろすと手首が股の位置辺りに来ます。
指を伸ばすと太ももあたりの長さになりますね。自分の体を使って確認してみると長さや比率が身につきやすいですよ。
腕の描き方
では、それぞれの比率を確認したところで実際に描いてみましょう。
腕は大きく分けて3つのパーツに分けることができます。

筋肉で分けるともっと種類がありますが、とりあえずはこの3つを抑えておけば問題ないと思います
1. 三角筋(赤)
肩の筋肉です。腕の動きによって形がかなり変わる場所なので、腕の中では一番難易度が高いパーツと言えるでしょう。
肩の描き方は別途記事にして詳しく解説しているのでそちらをご覧ください
2. 1を除く肩から肘まで(青)
上腕二頭筋や上腕三頭筋と呼ばれる場所です。
体の内側の線を曲線っぽく、外側の線を直線っぽく描くことで自然に見せることができます。
3. 肘から手首まで(緑)
腕橈骨筋、尺骨あたりのパーツです。
手首に向かって細くなるように描くと良いでしょう。
腕の描き方のポイント
比率、パーツの形がおおよそ理解できたら、実際にイラストに応用していきましょう。
実際に描く中で、ポイントとなる場所をまとめてみました。
1. 肩の可動範囲を理解しよう
先ほども書きましたが腕を描くにあたり最も難しいのは肩です。
肩の動きを把握することで、いろいろな腕を描くことができますよ。
a. 腕を上げた場合
腕をあげると、肩が後ろ側に向きます。腕の位置だけではなく、肩の位置自体も変わることに注意してください


b. 腕を逆方向に伸ばした場合
右腕を左に伸ばすポーズもありますよね。この時、腕だけを動かさずに体ごとひねるとポーズが自然に見えます

2. 手の位置を先に決めて描こう
腕の位置を先に決めてしまうと、不自然な手の位置になってしまうことがあります。
そんなときは手を先に描くと自然なポーズに見せることができます。

描き方に慣れないうちは違和感があるかもしれませんが、慣れてくると頭に描いていたイメージと近いポーズが描けるようになりますよ。
3. 凹凸を意識しよう
はじめのうちは腕の線は直線で良いのですが、慣れてきたら凹凸をつけて描いてみましょう。
細かい名称は覚えなくても大丈夫です。筋肉と骨の出っ張りをなんとなく覚えておいてください。

基本的には「内側は曲線、外側は直線」です。パースのつくポーズでは凹凸を強調することで説得力の出るイラストになります。
まとめ
腕の描き方について解説しました。
腕を魅力的に描ければ表現力がさらに広がり、絵のクオリティもより一段と高めることができます。
肩や手の描き方と合わせて練習してみてください。


